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各金融機関の対応


返済猶予延長は金融機関の任意

金融機関の対応モラトリアム法が期限切れとなった今、各金融機関の対応はどうなのか、確認してみた。

金融庁は銀行に対して内々に「急に金融支援を打ち切ることのないように」と行政指導しているといわれ、実態はあまり変わりそうにない。 大手都市銀行は、現在も『住宅ローン返済相談窓口』を設置している。

各窓口に問い合わせをしてみたが、 返済相談はモラトリアム法が期限切れになっても変わらずに対応しており、相談は受けているとの事である。

流れとして、『返済相談窓口』で受け付けをして、後日、担当者から電話が来て、電話での仮審査、書類での本審査というのが、一般的のようである。

当然ながら個人個人の状況が違う為、個人により対応が異なり、審査内容も異なる。 ある相談者の流れだと、『返済相談窓口』に電話した3日後に、担当者から電話が掛ってきて、電話にて現状を詳しく聞かれ仮審査を行った。

仮審査の内容は、現在の収入から勤務先、家族構成、家族の収入状況、何故に支払えなくなったのかという事を細かく聞かれた。 中には、審査と全く関係ないのではないかと思う事迄も聞かれたらしい。

その後、住宅ローンを組んでいる支店に呼ばれ、書類審査で本申込をし、 無事に承認になったが支払い額が見直された金額で引き落とされるのが書類申込みから三ヶ月後との事だった。

毎月の支払いが厳しくて相談したのが現状であるのに、時間がかかり過ぎる対応であることは間違いない。

ちなみに通常の住宅ローン審査の場合、二週間ほどで、 銀行と保証会社の結果は出る。顧客の内容を見極め、内容により破産する状況や任売を決意するギリギリの期間まで時間を置いて、見極めているのではないかと勘繰ってしまうほどの時間である。

又、別の金融機関に問い合わせたのだが、『基本的には、モラリアム法の期限が終了しても変わらず個別に対応している。個別案件の為、具体的にどのような審査をするのか。

又、どういうケースが可決であり、否決であるのかを具体的には申し上げられない。

顧客にとっていい事が銀行にとっての利益に繋がる。顧客にとっても競売よりは任売の方が都合いいと思う。その為に、我々銀行は任売業者と密な関係にある。』との事である。

確かに、競売であるよりも任売である方が顧客にとっても条件がいいし、銀行にとっても回収金額が多い。 担当者曰く『お客様にとっていい事は銀行にとっても利益のある事』と言っていたが、ここに銀行側の本音が見え隠れしている気がする。

そして、案件一つ一つを虎視眈々と見極めているのである。

では、銀行の本音とは何だろう?銀行にとって、融資している顧客が破産すると損をするのだろうか?

住宅ローンを組んだ際に、一般的に保証料を支払う。

この保証料とは金融機関の系列となる保証会社とローン破綻の場合の保証を契約している事になる。

ローン破綻しなければ、銀行はローンの利息、保証会社は保証料が利益となり、破綻した場合は、銀行の債権は保証会社や債権回収会社へと移動する。  住宅ローンが破綻すると、銀行は保証会社から残債の支払いを受けることが出来るので損失はない。

そして、保証会社はそれまでの保証料と債権回収会社への売却で損出を出さないようにするが、損失が出た場合は保険等で損失を補てんし損失しないようにしている。

債権回収会社は損失した分の残債金額分を顧客に請求

最後に、債権回収会社は損失した分の残債金額分を顧客に求めてくるが、実は、この残債をかなりの安値での金額で買い取っているのが現状だ。

結局のところ、銀行は顧客が破産してもしなくても損をしない。

そして基本的に破産した本人以外は誰も損をしないという構図なのであり、住宅ローンの仕組みである。 という事は、銀行にとっては、本音は、顧客が破産してもしなくても『どちらでもいい』という事になる。

モラトリアム法は銀行にとって、支払い相談者を「要注意取引先」や「破綻懸念先」にしなくていいので手間が省け、支払い相談者は一定期間の支払いが楽になった。

その楽になった期間内で経済面を立て直す事が出来るのが理想であったが、現実はそう甘くなく、相談前と状況は変わらない。であれば、競売か任売、又は自己破産も視野に入れなければならない。

その状況の中、銀行にとってみれば、競売よりも、出来れば任売で高く売れれば、 なお良しという事で対応するであろう。景気がよくなり物件価格が上昇すれば、住宅ローンの支払い金額を通常価格に戻し、 顧客に破産させる手前で任売にさせるケースも多くなってくるかもしれない。

顧客にとっても、長い目で見れば、住宅ローンの支払いで苦しむのであれば任売で売却してしまう方がいいのかも知れない。 そこが、『お客様にとっていい事は銀行にとっても利益のある事』という解釈をせざるを得ない。

改めて、金融機関も慈善事業ではない。モラトリアム法の適用時期や名残の残っている現在に相談者は状況を善処出来たのかどうか、ここに全てがかかっているといっても過言ではない。

もし、善処出来ていないのであれば、今後の対策を早めに考慮する事をお勧めする。気をつけたいのは、銀行から任売業者を紹介された場合である。

依頼された業者は銀行と密な関係にあり、顧客の為ではなく銀行の為に仕事をするので注意したい。

モラトリアム法の期限切れ前に金融機関に相談をし、支払いの見直しをされた方も、今後、支払い内容を見直したいという方も、そのことは強く肝に銘じるべきである。


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