相続トラブルで厄介なのが、相手方が遠方にいる場合です、トラブルになる前だとしても遺言書があった場合、公正証書遺言ならば良いのですが、それ以外だと検認の手続が必要になり家庭裁判所から検認の呼び出しがあると厄介です。

広島県福山市在住 金澤さん56歳男性からのご相談

先日、秋田の家庭裁判所から遺言書の検認の呼び出しの通知が届きました、内容を確認すると、秋田に住んでいた兄が亡くなり遺言書があったらしく、兄の妻が申し立てをしたらしいのです。
兄とは疎遠で10年以上前に両親は亡くなっていて兄弟は兄と私だけでした。
また、兄夫婦には子供がいないため、相続が発生した場合兄弟も法定相続人になるらしいのです。
兄夫婦の家は住宅ローンが残っているらしいのですが妻が支払っていくことが出来る範囲で住宅以外の預貯金はどの程度あるのか不明です、また、その他の借金があるかさえ解らない状態です。
そこで、相続人として検認には行かなければいけないのか? 相続放棄するのも行かなければいけないのか?との相談でした。

まず、遺言書の検認についてですが、遺言書を勝手に開けたり、検認を得ないで遺言を執行した場合、5万円の過料に課せられるので、公正性証書遺言を除いては家庭裁判所の手続きが必要になります。 それでは、相続人は検認の呼び出しがあった場合必ず行く必要があるのかですが、それは必要ありません、行かないからと言ってデメリットになるような事はありません。また、検認の目的は遺言書の状態を確認保存する事なので、効力を認めるものではありません。
また、当日行かなくても遺言書検認調書謄本を請求すれば郵送で内容を把握できるのでわざわざ旅費と時間をかけて行く必要はないのです。
相続放棄も郵送で出来るので、必要な書類さえ揃えれば管轄裁判所に出向く必要はありません。
今回のケースに照らすと、遺言書検認調書謄本を郵送で取得して内容を確認した後に相続放棄の申述を郵送で行えば宜しいかと思います。