相続が発生するということは、誰の身にも起こりうることですよね?

相続は、非常に大切な方との永遠の別れによってもたらされるものでもありますから、悲しみにくれているだけでなく、同時にその問題を 解決しなければならないということが、なんとも悩ましい問題でもあるのではないでしょうか?
相続問題は、お金持ちだけの特有の事であるというようにこれまで多くの方が考えてきたのかもしれませんが、今、国会で議論されている相続税の見直しによって実は、お金持ちだけでなくかなりの方が、相続のことについて真剣に考えなければならない時代がすぐそこまで来ているのかもしれないということを 認識しておくことは大切でしょう。
ここでは、遺産相続によって起こりうる問題や、その対応方法について説明させていただきますので、既に遺産相続問題の渦中の方も、これからそのような 問題に関与するかもしれない方にも、ご参考にしていただければと思っています。

 

相続財産があっても、それが少なくても、相続があるところには、十人十色のさまざまな相続問題が起こりうるのです。
それはなぜか?相続イコール財産(お金)が必ず関わることであり、お金を前にすると人は欲望をかきたててしまうことが多く、それによって円満な話し合い(遺産分割協議)をすることが難しくなるからです。
誰もが少しでも多くの財産を分与してほしいと思うものでしょうから、話し合いが泥沼化する可能性が大きいのです。
では、相続トラブルを少しでも少なくするためには、どのようにしたらよいのでしょうか?
それには、相続人当人のみで遺産分割協議をするのではなく、相続財産を管理してくれる第三者を置き、その人を交えて冷静に協議をすることではないで しょうか?
あるいは、このようなトラブルを起こさないために、被相続人自身が、生前に遺言書等で、自分の相続財産に関する意思表示をしておくということも有効でしょう。自分が死んでからのことを心配するのもつらいかもしれませんが、もし、あなたが資産家であれば、やはり相続問題の対策をするなら無料で相談できる施設があるので聞いてみましょう。

 

相続税の税率の見直し
相続税に関する税率が改正されようとしているのは、最近のニュースで話されていることですね。
これまで、相続税は、かなりの相続財産がなければ対象とならないことがほとんどで、お金持ちだけが心配する税金のひとつとして考えられてきました。
ところが、今後、相続税の税率が見直されることになると、中流家庭でも相続税について心配する必要が出てくるといわれています。

相続税の対策も考える
まだ、国会で審議中の案件でもありますので、今すぐにどうこうという話ではないのですが、いずれにしても日本は少子高齢化時代を乗り切るためにも、税金を少しでも多く集めなければならないというふところ事情もあります。
かなりの方が今後相続税について悩まなければならない時代がすぐそこまで来ていることは間違いありません。
相続税については、今後の国会の動向を見守る必要がありますがそれによって、相続税の対象となりうる相続に巻き込まれそうな人は、早めに相続税の対策についても考え始めることが必要でしょう。

相続財産より債務が上回ったら放棄
遺産相続の問題が発生したとき、ほとんどの方が、相続財産の取り分について問題が発生すると思いがちですが、それは必ずしも正しいとは言えないのです。
遺産相続の意味について、まずは正しく理解しましょう。
遺産相続をするということは、正の財産だけではなく、負の財産も含む被相続人の一身の属する財産全てを相続するということにるのです。
例えば、Aさんという被相続人に5000万円の不動産と7000万円の負債があったとします。 この場合、もし、相続をする場合には、結果として2000万円の負債が残ってしまうという意味になるのです。

 
相続して損する?
え?相続して、損をするということがあるのですか?
という驚きの声が上がるかもしれませんが、答えはその通りということです。
このように負の財産が正の財産よりも多い場合には、「相続放棄」をすれば、相続のときにさかのぼって、初めから相続人ではなかったという 法的効果を享受することができるようになり、相続によって不利益をこうむることがなくなるのです。

遺言のチカラ
人は、誰でもこの世に生を受けたからには、いつかは死を迎えるという宿命にあります。
とはいえ、死を迎える時期や状況は人によってさまざまで、この世を去る最後のメッセージを送りたいと思っている人も多いでしょう。
生前のうちに、しかも意識のしっかりしているときに、自分の財産やその他、自分が去った後のことに対してメッセージを残したいと 思っている人が選びうる最善の方法、それが遺言ということになるでしょう。
遺言は言葉を残すという漢字が使われているように、まさに最後のメッセージを残す方法なのです。
よって、被相続人の言葉が、正しくきちんと死後にも伝わるようにしなければなりませんし、そのメッセージが真意に基づくものであることが要求されます。

要件を満たしている遺言
遺言を残す際には、いろいろな決まりごとがあり、その要件を満たしている遺言のみが正式な遺言として取り扱われることとなるのです。
方法についてインターネットで調べることは可能ですが、間違いなく正しく遺言を残すためにはやはり、法律のプロに相談することが大切でしょう。
お金をかけずにやるなら、公証人役場で公正証書を作成し遺言を残すことをお薦めします。

相続登記が必要
相続が起こったとき、その相続財産の中に土地や建物といった不動産が含まれていた場合、きちんと相続の手続きを完了するためには、 相続登記が必要となります。
え?相続に関する話し合いである、遺産分割協議をするだけでは足りないのですか?
という質問が出てきそうですが、答えはそのとおりで、遺産分割協議だけでは不足し、実際に相続の効力を不動産に対して第三者にも 及ぼそうとするのであれば、不動産に関する相続登記が必要となるのです。
ここでのポイントは、相続登記の有無は対第三者に対する対抗要件であり相続協議をした当人どうしにおいては、相続登記の有無は対抗要件とは ならないということです。

相続登記完了には法定書類を準備
いずれにしても、もし自分が相続によって不動産に対する権利を得ることができたのであれば、そのまま放置せずにすぐに相続登記を完了させるということを 心がけてください。
なお、相続登記を完了するためには、法定される書類を準備することがかなり大変です。司法書士等に依頼して、きちんと登記を行うとよいと思います。

生前の親族間トラブル
相続の対象となる人が亡くなったとき、すみやかに相続に関する協議がなされて、円満に相続人の間で相続財産の分割が平等に行われることが 理想なのですが時には、生前の親族間のトラブルがあり、きちんと相続分割が行われないかもしれないという不安があります。
被相続人は抱えたまま、この世を去らなければならないということも少なくないでしょう。
そんな被相続人の不安を払拭することができるのが、相続財産管理人という人の役割です。
法律家や信託銀行が任命される
相続財産管理人は、名前のとおり相続の対象となる財産を管理するための役割を付与された人のことをさします。
多くの場合、法律のプロや、信託銀行のような相続財産を管理することのできるプロフェッショナルが任命されることとなるでしょう。
また、相続財産管理人については、遺言書の中で定めることも可能です。
自分の相続について、不安のある人は、やはり相続財産管理人を生前のうちにきちんと選んでおくということが大切なのです。

予備知識を身につけよう
相続問題は、実にさまざまな形で起こりうるのですが、一番代表的な相続問題をここで紹介させていただきます。
これは、私の友人の話なのですが、友人の父親のお兄さんがなくなるということが起こりました。
亡くなられた方は、既に両親も亡くされていて、推定相続人は友人の父親(被相続人からみた弟)と被相続人から見た妹のみだったのです。 そこで、友人の父親は、財産を独り占めしようと、生前にお兄さんに歩み寄って遺言書を書かせたのです。 つまり、所有している財産(不動産)を弟のみに相続させるというものでした。

遺留分が無いので泣き寝入り
被相続人の死後、その遺言書が明らかになり、被相続人の妹は激怒し、その遺言書は無効であるということを訴えたのですが、残念なことに 遺言書は形式的にも有効であり、その相続が有効ということになりました。
妹には遺留分がありませんから、もう、後は泣き寝入りするしかなかったのです。 被相続人に直系の相続人がいないような場合には、このような泥沼の相続問題が起こることも多いかもしれないですね。

相続問題の注意点
残念ながら相続問題に巻き込まれてしまった人がいらっしゃいましたら、まずはその問題についての解決方法には十分に注意をされることを ここで申し上げたいと思います。
特に注意すべき点としては、問題の渦中にいる当事者のみで解決しようとしないということです。 相続問題が起こってしまっているということは、その当事者間に利益上の相反が起こっているということを意味します。
どちらかが、どちらかの相続分についてクレームを言っているという状態にあると思いますので、そんな状況の下では、当事者のみで、話し合いを すればするほどこじれてしまう可能性が高いからです。