特別受益の持ち戻しと遺留分減殺請求は何が違うのか?

生前贈与された財産については、特別受益の持ち戻しをして遺産分割協議をした方が良いです。

神奈川県在住伊藤さん男性、52歳のケース

先日母が亡くなり相続が発生しました、父は既に亡くなっているので相続人は長男、伊藤さん、長女、次女の4人です。

長男は以前、土地建物を生前贈与として受け取っており、その後、母から受け継いだ会社に売却した経緯があります、その売却代金は母の口座に入っているとのことでした。

葬儀も終え相続財産の話し合いをしようとしていたとき、司法書士から連絡があり母から遺言を預っており遺言執行を頼まれているというのです。

遺言によると預貯金の金融資産は法定相続分として分けるようにとのことでした、司法書士いわく、本来生前贈与した不動産に対し特別受益の持ち戻しをして遺産分割協議をすべきところだが、この遺言だと特別受益の持ち戻し免除の意思表示がなされているので預貯金を1/4ずつ分ける事になるのだが、以前兄が売却した不動産の売却代金が被相続人の母の口座に入ってしまっているのでその部分も計算しなければいけないというのです。

現在の預金残が4,500万円です、実際の不動産売却代金は3,500万円なので、差し引した1,000万円を1/4で分けるのが1つの案でしたが、遺留分があるのではと思い弁護士の先生に相談すると、特別受益の持ち戻し免除の意思表示は遺留分の権利を侵害しない範囲でしか認められないと言われました。

相続財産1,000万円÷4=250万円に対し、生前贈与に対する遺留分だけでも3,500÷4÷2=437.5万円なので、遺留分を侵害していると言えます。

何も知らなければ250万円しか相続出来なかったところでした。