相続放棄をするときはよく考えて。

品川さん 東京都在住65歳女性の事例

品川さんのお父さんは半年前に亡くなりました、相続人実家の近くに住んでいる兄と品川さんの2人だけです。

実家は北海道ですが、駅から近くそれなりの不動産としての価値は有ります。

お葬式の時に兄に相続財産を聞いたところ、預貯金はほとんど無いのですが、不動産業者に聞いたところ1500万円位の価値は有るとのことでした。

ちょうどお父さんが無くなる1ヶ月ほど前に、品川さんの仕事上でどうしても支払わなければならない500万円の請求があり悩んでいたところでした。

500万円を先に工面してほしいと兄に頼んだところ、兄はお金には困っていないのもあって、快諾してくれました。 ただ、先に相続放棄をすることを条件として、言われるがまま家庭裁判所に行き相続放棄の申述という手続きをしました。

その後、1週間くらいして兄に連絡をし、約束のお金はどうなっているのか聞くと少し待ってほしいという事だったのでさらに1週間まって電話したのですが、なかなか電話に出ず忙しいからといってまともに返答が貰えませんでした。

支払いの期日も迫ってきて困っていたので法律に詳しい知人に相談したところ、相続放棄をした以上法的に請求するのは難しいというのです、このまま兄が支払いに応じなければ相続財産を受け取れないというのです。

そんなはずはない、兄と約束したのだからと信じていましたが日がたつにつれ不安になり、弁護士に相談し内容証明を出してもらいました。 すると、相手も弁護士をつけたらしく、貴殿が相続放棄をしているので支払いをする必要はないという返答でした。納得がいかないので事の経緯を弁護士同士で話してもらったのですが、兄はそんな約束はしていない、勝手に相続放棄したのだから支払いする必要はないと言っているとの回答でした。

依頼した弁護士の先生も相続放棄の取消しという手続き自体はあるが、人に言われてやった、相続放棄すると法的に請求する権利が無くなる事を知らなかったといっても通らないのでは?法律は、知らなかったとか、~だと思ったでは通らないと言われてしまい諦めるしかありませんでした。

本来、受け取れるはずだった金額より低い金額で妥協したつもりが、急いだばかりに全く相続財産を受け取れなくなってしまいました。 相続が発生して少しでも解らない事があれば専門家に相談すべきだと思い知らされました。