競売問題の無料相談を受けていると、個人事業主を含め元経営者が多いようです。

株式会社や有限会社の代表者として、飲食業、製造業、建設業、小売業、加工業等業種は様々ですが、事業資金の借り入れの際に自宅や工場、会社所有の不動産を担保として金融機関に提供している場合が一番多いです。

借り入れをして一時は経営が楽になるのですが、社会的な景気の低迷や業界自体の縮小、不慮の事故、取引先の倒産、ありとあらゆるリスクを抱え会社を経営しているのです、そこで何かしらの問題から経営を圧迫し従業員の給料、取引先や借入先の支払いが遅れるようになり、新たな金融機関で借り入れをして支払う自転車操業になり最後は、不動産を競売にかけられるという流れです。

また、不動産を担保提供していなくても同じです、事業資金を会社名義で借りる際に、代表者が連帯保証人にならないと貸付しないという金融機関がほとんどです、よって、代表者名義の資産はいずれ差押えの対象となりうるのです。 担保提供した時は訴訟する手間はかからず競売にかけられますが、保証人名義の財産を競売にかけるには訴訟を起こし、仮執行宣言付きの判決又は和解調書を裁判所が発行し、その条文に該当する事由があった時に債権を差し押さえられるのですが結果的に競売にかけられるのは同じです。

しかし、大きな違いは債権者としてのメリットで、担保提供してもらった場合優先的に回収出来ることが出来るのです、担保としておさえていない場合、後から借り入れした債権者に担保提供されたり、他の債権者が先に差し押さえをかける事を考えると回収リスクは高まります。

借り入れする側としても、抵当権が設定されていない不動産があった方が有利です、無担保で借りた分は別として、最低でも不動産の評価の5~6割の金額は借り入れできるのです。

個人事業主も競売債務者として多い

工場経営や建築業、飲食店等個人事業を経営していた人も競売にかけられるケースが多いです。

自宅で工場や飲食店をやっていた場合、資金的に厳しくなれば自宅を担保にお金を借りて事業資金にまわすことが多いようです。また、賃貸で借りた事務所や店舗を使っていたとしても借り入れが多くなり支払いが出来なくなれば自宅を差し押さえられてしまうのです。

早めに見切りをつけて会社や店を閉めて勤め人になって支払いをしようとする人もいるのですが、事業資金としての借入額は大きく、数ヶ月勤務しただけの勤め人では支払い出来るような金額では無いことがほとんどです。 また、病気が原因で事業がうまくいかなくなるケースも多いようで、この場合も収入を得られないという点では絶望的です。

このようなケースの場合、残債務と不動産の価値(実勢価格)によっては任意売却出来るケースもありますがあまりにも債務が多すぎると債権者が任意売却に納得しない事もあります。

また、個人民事再生で競売を回避するにも、住宅資金では無いので自宅を手放すことは逃れられないでしょう。

よって、元経営者が競売にかかった際に自宅を競売か任売で売却する事がほとんどで、競売後に会社と共に破産をするケースも多いようです。